色素性絨毛結節性滑膜炎?
「右膝色素性絨毛結節性滑膜炎」という疾患の疑いあり、ということで、2023年4月10日に手術を受けました。より多くの情報を得ようといろいろと検索したのですが、情報が少なかったため、異変を感じた昨年12月から手術に至るまでをまとめてみました。
2022年12月
大阪で2日間BUCK-TICKのライブを堪能した後、ホテルに戻っている途中で右足がパンパンに浮腫んでいるような違和感。部屋に着いて確認すると、左に比べて右膝が2倍ぐらいに腫れ上がっていた。これは腫れているのか、浮腫んでいるのか、それとも右足だけ急激に太ったのか……。
とりあえず次の日に東京に戻るなり、近所の整形外科に直行。レントゲンを撮って見た限りでは特に問題はなく、関節炎だろうと診断された。週に一回、膝にヒアルロン酸注射を打てばより早く良くなるでしょうと言われたので、打ってもらうことにした。
2023年1月
腫れは少しひいたように見えるも、右膝側部にズーンと響く痛みはヒアルロン酸を打っても良くなる気配がなく。何よりヒアルロン酸注射自体が、めっちゃくちゃ痛い。だんだん“それじゃないんじゃないか?”という気がしてきたので、関節炎に罹ったことがあるという方に相談してみたところ、“違うアプローチを考えた方がいいんじゃないか”というアドバイスをいただいた。1月末、5回目のヒアルロン酸注射の後、“MRIを撮ってほしい”とこちらから伝えたところ、すぐに手配をしてくださり、その日のうちに撮ってもらえた。
立っていても座っていても寝ていても、ズーンとくる痛みは変わらなかったので、あまり周囲にも言わないでいた。痛みさえ我慢すれば、仕事には支障なしと思っていたからだ。しかし、1月は出張が多く、ハードな月だった。
この時点で気をつければ良かったことは、
なんでも“たぶん年齢的なものだろう”と思い込まない、ということ。
2023年2月
2月の一週目、MRIの結果を聞きに行ったところ、「内側と外側の半月板損傷の疑い」「色素性絨毛結節性滑膜炎の疑い」とのこと。整形外科の先生の診断も「写真を見る限り、色素性絨毛結節性滑膜炎であることは間違いない」とのことだった。「色素性絨毛結節性滑膜炎」とは、先生曰く、「簡単に言うと関節の中に腫瘤ができる病気。手術でしか治せません」とのこと。通っていた整形外科では手術ができないとのことで、大学病院に紹介状を書いてもらうことになった。家に帰ってすぐに予約を取るべく大学病院へ電話。20回ぐらいかけてようやく繋がったところ、予約が取れるのは3週間後という。都会の大病院はすごいなあ、、、と驚いた。
3週間後、大学病院の膝関節専門の外科の先生のもとへ。MRIの写真を見た先生の見立ても「色素性絨毛結節性滑膜炎」で間違いないとのこと。だいたいは関節鏡での手術になるが、先生が予想をしていた以上に腫瘤が大きかったようで切開手術になるかも、と言われた。
改めて「色素性絨毛結節性滑膜炎」とはどういう疾患なのか聞いてみると、
関節の中の滑膜組織が異常増殖して腫瘤を作る、という。“膝に水が溜まる”という状態は、この滑膜が作る滑液が異常に増えてしまった状態のことで、「色素性絨毛結節性滑膜炎」に罹っている場合、その水を抜いた時に血が混じったりするそうだ。私の場合、ヒアルロン酸注射をする前に何度か水を抜いてもらったが、血が混じったりすることはなかったため、MRIでの発覚となった。“膝が腫れる”というのは、見た目で分かりやすい症状の一つなのだそうだ。
手術は大学病院でやるなら6月以降になるという。6月までこの痛みが続くのかと思うとちょっと辛いし、cali≠gariのツアーも始まる。できれば4月から始まるBUCK-TICKのツアーから万全の体調でいたい。もっと早くできないかと相談をすると、他の病院でなら4月にできるよと言われたので、そうしてもらうことにした。手術の日は4月10日に決まった。この日から手術まで「何かサプリメントを飲んでいるなら全部やめて」と言われた。ひそかに飲んでいたダイエットサプリも、この日から飲むのをやめた。
2023年3月
手術からちょうど一ヶ月前の3月10日、手術前の検査を受けに行った。心電図に採血、検尿、そして「血が止まる時間を測ります」と、耳に針を刺して血が止まるのをじっと待つ検査。ヒアルロン酸注射を打たなくなって慢性的な痛みが逆に和らいだような気がしていたが、この頃になると、日中歩きすぎると夜中に猛烈に痛み出すという状態になっていた。どれぐらいの痛みかというと、いい大人がポロポロ涙をこぼすくらい。だけど手術の日も決まったし、この痛みのために日中の行動をセーブするのも悔しいのでフル稼働。
3月18日はスピードスターレコーズのイベント「LIVE the SPEEDSTAR」を観に幕張メッセへ。なるべくたくさん観たいなと思っていたけれど、午前中に1本原稿を仕上げてから向かったので、THE BACK HORNのステージから。6曲というセットリストの中に「美しい名前」を入れてくるなんて最高じゃないか!と。くるり、竹原ピストル、斉藤和義やLOVE PSYCEDELICOと、編集部を辞めて以来、久しぶりに観る面々のライヴを楽しんだ。
3月25日は「BUCK-TICK TOUR THE BEST 35th ANNIV.」宇都宮の振替公演へ。もう少し観たいなと追加でチケットを購入していた公演が延期になり、結果的にツアーのファイナル公演として観ることができてラッキーだった。「さよならシェルター」〜「RAIN」の流れは何度観ても感動。帰りに会場前のタクシー乗り場に並んでいると、後ろの方が「よかったら相乗りを」と声を掛けてくださったので、2人であればとタクシー会社に直接電話をして来てもらった。あの会場は駅まで遠いので、帰りもタクシーなら、乗り場で待つよりも近くのタクシー会社に電話するといいと、行きで乗ったタクシーの運転手さんが教えてくれた。旅の一期一会は楽しい。
入院・手術の話は、その2へ続く。